モバイル開発における画面のライフサイクル、重要ですね。 iOS と Android で「ざっくりとは同じでしょ?」などと思っていましたが、調べてみたら結構違ってました。
と言うのも、こちら
のエントリが大変参考になったので、「Android と比べるとどうか?」と興味が沸いたのです。
iOS/Android の UIViewController
, Activity
に備わってるコールバックの、画面表示時での発生順をそれぞれ調べて発生順に並べてみました。同じような意味のコールバックは横に並べて書きました。
順番 | イベント | iOS(UIViewController) | Android(Activity) |
---|---|---|---|
1 | クラスが生成された時 | init | ctor(コンストラクタ) |
2 | 画面がロードされる前 | loadView | onCreate |
3 | (画面が再度開始される前) | onRestart ※停止状態(onStop)から復帰する時のみ | |
4 | 画面が開始される前 | onStart | |
5 | 画面がロードされた後 | viewDidLoad | onPostCreate |
6 | 画面が表示され始める前 | onResume ※一時停止(Pause)からの復帰はここから | |
7 | 画面が表示され始めた後 | onPostResume | |
8 | UIの配置が行われる前 | viewWillLayoutSubviews | |
9 | UIの配置が行われた後 | viewDidLayoutSubviews | |
10 | 画面が表示される直前 | viewWillAppear | |
11 | 画面が表示された直後 | viewDidAppear | |
12 | 画面にフォーカスが移った直後 | onWindowFocusChanged(true) ※表示される度に呼ばれる |
iOS というか CocoaTouch の命名文化って、will とか did とか、時系列が明確に分かるものが多いので良いですね。 それに比べて Android は…。 onCreate は前?後? onPostCreate があるので「前」ですね。
iOS の方は 9. viewDidLayoutSubviews
の時です。
冒頭で紹介したエントリにも以下のように書かれています。
self.view の subviews.frame の調整、すなわちレイアウト処理は全てここで記述するべきです。
Android の方は問題です。
Button
などの生成は onCreate
で行うのが一般的ですが、この時点では、まだレイアウトされていません。なので大抵の場合 button1.Height = 0
です。
では、いつのタイミングで button1.Height
に適切な値が格納されるかと言うと…、 12. onWindowFocusChanged(true)
まで待たないといけません。しかもこのコールバックは、Focus が変わる度に呼ばれるので、「最初の1回」だけを取得しようと思ったら別のフラグが必要になります、あーめんどい。
続きは
で。私は View.post
する方法が一番簡単だと思いました。
「画面が表示され始める前/画面が表示され始めた後」なんて無理やりな名前を付けてしまいました。
特に onPostResume
は無理がありすぎ。
名前からは viewDidAppear
に相当するとも捉えられますが、まだこの時点ではレイアウトが完了していないという、中途半端なタイミングです。何のために使えば良いのでしょう?
iOS の場合は、8.viewWillLayoutSubviews
からやり直しです。つまり、ここに適切に縦横対応のレイアウト処理を記述しておけば、didRotateFromInterfaceOrientation
など、他のコールバックでの処理は通常必要ないと思います。
Android の場合は、AndroidManifest.xml への設定なしだと、なんと 1.コンストラクタ からやりなおしです。とその前に当然 onDestroy
や OnSaveInstanceState
が呼ばれるわけですが、、、それはまた別の機会に。
iOS プログラミングでは今まで viewDidLoad
で、UIパーツを生成してレイアウト処理してるプログラムが多いように思いますが、それは間違いで、「loadView で生成して、viewDidLayoutSubviews でレイアウト」とするのが最も効率的なようです。
Android でも、onCreate でレイアウト処理するとハマることがありそうです(実際ありました)。ちょっと注意しといた方がよさそうです。
「画面が破棄される時」「メモリが足りなくなった時」「回転した時」とか、書くこと沢山あるんですけど、ありすぎてもうダメです。